ツー・バイ・フォー といわれる構法は、枠組み壁構法とも言います。北米では最も一般的な戸建住宅の構法ですが、日本では新築の木造戸建て住宅のおよそ20%に留まっています。残りの80%は、日本の在来軸組構法。もとを辿れば釘や金物を使わず柱と梁を組む伝統技術から発展してきた構法です。
日本では「ツー・バイ・フォー構法の家は自由にリノベーションし難い」という話をよく耳にしますが、実はそんなことはありません。壁を撤去・移設して大幅に間取りを変えたり、窓やドアを新設したり大きくするリノベーション(英語ではremodel)は、もちろん可能ですし、実際に北米では広く一般的に行われています。
こうした誤った認識が広まっているのは、やはり日本にツー・バイ・フォー構法に不慣れな施工業者がまだ多いからかもしれません。
いまのところ、日本では施工業者がやや限られるという点が、ツー・バイ・フォー構法のデメリットと言えそうです。
とはいえ、それぞれの構法の住宅リノベーションやリモデルに携わった経験からいうなら、ある程度慣れた業者で施工する限りは、ツー・バイ・フォーは、耐震性、温熱性能、工期、大工の技術力の低下、費用対効果を総合的に考えると、むしろ有利な構法ではないかと思えます。自由にリノベーションし難い、などということもありません。
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